日常には危険が潜む

　人は誰しも１年に一度くらい、唐突かつ猛烈に掃除に走る日があるのではないでしょうか。
　私は本日がそれでした。

　掃除機かけて床を磨いて、家具の後ろの埃も取って、最後にはサッシの溝までピカピカに。まさしく大掃除
レベルの掃除。完璧…！と悦に入ったまま終われる、筈でした。

　なのに終わってみたら何故流血してるんでしょうか私。

　普段やりなれないことをやると大抵オチがつくものですが、さ、流石にこのオチは予想してなかった…… orz
というか最早これオチを通り越してネタじゃないのかとすら思えてきたので、もうこの際ネタにしてみる。ははは
いつかこんな日もあったと笑える日も来る筈さ……ていうかお願い来て欲しい。泣き寝入りはいやん。

　以下、痛い話（色々な意味で）。痛いのが駄目な方はこの先お止めになった方が宜しいです。

　事件はサッシの溝を磨き終えた時に起こったのです。

　隅の隅まで埃と砂をねじりとり、これで終わりだ！と充実感に打ち震えて勢い良く顔を上げたその瞬間、額の
右側がサッシの合わせ目に激突。目の前に火花を飛び散らせて声も出ず、しばしその場でもんどり打った私。
カドは流石に痛かったです。だがしかし、恐る恐る触ってみたら、前髪がクッションになってたお陰で血も出
ずたんこぶにもなっておらず、怪我にならなかっただけラッキー、とあっさり復活した私。　

　ふ、やはりやり慣れないことをやってオチが付きかけたなーと思いながらも、隅々まで磨き上げた充実感に
満ちて、今度こそサッシを閉めたのでした。

　がらがらがらがらぞりっ。
　……ぞりっ？

　猛烈に嫌な予感。いや、嫌な実感。

　恐る恐る手元を見ると、閉めたサッシに巻き込まれた右手人差し指の側面が１ｃｍ程ざっくり剥けて、ぷらんと
してました。それはもう見事に。見る見るうちに溢れ始める血を見て、一目で分かった。これ表皮だけじゃなく
真皮まで行ってる……！さっきのと違って見紛うことなき負傷！
　
　オチ付いたよ！（涙）

　そんな的外れな絶叫を内心発しつつも、叫んだところでどーにもならないことが分かりきってるので、無言の
まま患部をざっかざっかと洗浄。何はともあれ、普通に押さえただけでは止まってくれないこの血を止めねば
なりません。何しろ指が赤く染まってます。

　えーと血を止める時はまず傷口を出来るだけ心臓より高い位置に保って、止血点を圧迫するものだったなー
と思い出して、その通りに人差し指を高々と掲げ、反対の手で指の根元を圧迫する私。引力に従って手のひら
辺りまで伝い落ちてくるものの、止血が功を奏して程なく止まりゆく血流。読んでて良かったファーストエイド。

　しかし一人暮らしで良かったと思った。心・底思った。このポーズ、傍から見たらどう見ても血を対価に何
かを喚ぼうとしている人の図です。それも悪魔的な。家族にこの怪しいポーズを見られて引かれなかった
だけでもまだマシだ……！と、思うがやっぱどこまでも怪しいです、そして笑うしかないですこのポーズ。
嘘だと思えばお試しあれ（勧めるな）

　そんなこんなで日が暮れて、気付けば本日の予定、かなりパア。きょ、今日中にやっておきたいものが色々と
あったのにちくしょー！（号泣）

　たまに心を入れ替えて、健康な生活に走った途端にこの仕打ち。もういっそ危険なことには手を出さないで、
不健康生活を突っ走るべきではないかと思わされた出来事でありました。掃除は何ら危険な行為ではない
というツッコミなんて聞こえない。

　キーボードは問題なく打てるけど、クリックすると痛みが走ります。いやん。