完結ではなく、完成と

　書くのが遅れていましたが、新装版１３～１５巻は発売日には即座にゲットしたわけで、手元に来て以来
眺めっぱなしです。主に１５巻（笑）

　しかしこの１５巻の左手の緑色のこれ。ひょうたんひょうたん呼ばれてすっかり定着してますが、ほんと
石なのか巾着なのか？石にしてはやたら柔らかそうで、見てるうち、その昔北国で食べたマリモ羊羹にすら
見えてきた・・・いやいくらなんでもそれだけはなかろう。しかし謎なデザインであることに変わりはなし。
だって、このデカさのひょうたんが手首にぷらぷらしてるのって果てしなく邪魔だ（笑）普通の丸い石で
穴が開いててビーズとして紐に通されてる方が絶対実用的＆好みではあるんですが、何故ひょうたん？（笑）
　ついでにこのデザイン、ブレスレットっていうより皮紐結んでる訳ですよね？ていうことは両手使えないと
装着は難しそうですね、自分の右手だけで自分の左手に結ぶのは難しいですね？つまり毎日お互い結び
合ってるという解釈でいいんですね？うん、うちではそういうことにしておこう（笑）
　　
　ちなみに、これで全巻揃ったので、一度はあらいずみ先生の手の上で踊っておかねばなるまいな・・・と
思い、全巻持ち出してくっつけてみましたよ馬鹿正直に（笑）

　その感想はというと

　秋葉原のサイン会が１０月末じゃなくて１１月末だったら仮病使って整理券取りに行ってたなと。

そして両先生に愛を叫んでたに違いない・・・いやどのみち下半期は休めませんけども。なんでよりによって
月曜だった整理券！（涙）いやそれは置いといて、この１５巻全部発表後にサイン会なんぞあったら、多分
ファンの温度上がりすぎて当日収集付かなくなってたんじゃないかマジで。あ、だから１０月にしたのか？（笑）

　さて、上から眺めて見た時の第一声。「た、只事じゃねえ・・・」。いや、ほんとそう思いますってこれは。
本気で大作。何しろ単純なサイズだけでも只事じゃない。縦約１５ｃｍ×横１５７．５ｃｍ・・・横長、普通サイズの
女の子ぐらいあるんですけど、リナより大きいんですけど。てゆうか、もう一巻あったら自分より大きかった。
何ていうか、圧倒的な大きさの一枚絵。８巻のＬ様リナを中心にして、展開するキャラの数々。そして、１５巻の
未来のリナたちの絵は、そこで途切れるんじゃなくてまた１巻に繋がり、始まっていく。何という演出か。

　もう、何というかですね、実物を並べてつくづく思ったんですよ。全１５巻が出揃った時、二度目の完結という
気分を味わうんじゃないかと思ってたんですけど、違う。完結じゃないな、完成だ、と。
　
　「未来の絵」でも書いてますけど、旧版の１５巻表紙はどうにも好きになれなくて、正直あんまり見返したこと
すらないんですよね、この絵は。でもって旧版は１～１５巻の間に絵柄の変化も激しくて、場面もバラバラ。
それが今回完全な一枚絵になって、全１５巻が、本文も表紙の絵もひとつの作品として纏まった。しかも
１５巻の絵で「未来」が描かれて、そしてまたすぐ１巻に繋がって、終わりがない。だから終わりを意味する
完結ではなく、完成という言葉を贈りたい。この作品には。

　そして１５巻の後書きで改めて言われたこと。この先に明確な答えはわざと用意していない、この先は
読む人次第、パラレルな第３部的な話は展開されているけれど、違う未来も勿論アリ、と。これを読んで
凄く嬉しかった。答えがないということは、いくらでも先を描けるということ。そして、先を描くための材料は
この１５巻の中に全部ある。これを読んで、その先をどう描くかはその人の自由、そして、先を想像せずには
いられない力がこの１５巻の中に詰まっている。読む人の数だけ未来が生まれてくる、それは、本当に
素敵なことだと思うんです。

　旧版１５巻の表紙を見て以来、ずっと新装版を願ってましたが、それがこんな素敵な形で実現するとは
思ってませんでした。つくづく、何度見ても飽きない。そして読むたびにまたその先を想像する。
　
　終わりはなくて、答えもない。その代わり、出会う人の数だけ未来がある。