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2024/11/23 (Sat)
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2010/01/09 (Sat)
 何となく思い立って本編11巻をざざっと通読。

 そういやこういう話だった!(おい)

 何を今更という感じですが、私、実はこの巻あんまり読み返したこと無いんですよ。多分、本編の内で2番目
に読回数が少ないのがこの巻じゃないかと。ぶっちぎり1位は別記事でも書いたように8巻で、それに比べれば
流石にもうちょっと読んでますが、それでもやはり読んだ記憶があんまり無い。お陰で今回再通読してみたら、
こんな内容だったのか!と何度も驚く羽目になりました。いやはや……

 さて何で読み返すことが少なかったかと言いますと、一応はっきりした原因があります。

 この巻ホラー小説っぽくないですか。

 はい、私ホラー小説苦手です。今はまだ耐性が付いて稀に自分から読むこともあるんですが、昔はほんとに
駄目でした。そりゃもう徹底して苦手でしたっていうか今でも苦手です。うっかり読んだ後は毎回己をののしって
るもんなあ(遠い目)

 で、クリムゾンの話ですが。 

 新装版あとがきでも触れられてますが、この巻は本編の中でも死者が多い巻です。というか、最後にはクリ
ムゾン・タウンで生きた姿を見せてるのはリナとガウリイの2人きり。途中でアリアが「町にはまだ人がいる」って
言うんですが、結局この町に住人は残ってなかったんじゃないか……?と首を傾げてしまうほど、読んでて全く
人の気配が感じられないんですよ。でもって、敵として出てきた人間は皆キメラ化されてる異形のもので、しか
も次々に倒されては別の仲間に吸収されてまた倒され、結局誰も残らない。加えてミュカレなんて、友達が異
形になって襲ってくるっていう状況で、えげつない。

 人のにおいのしない町の中、異形に襲われながら悪路をさまよい、最後に生き残るのは2人だけ。11巻の大
方の内容をまとめるとこうなります。

 ホラーだ、これ絶対ホラー小説のあらすじだ!もしくはホラーゲームのシナリオだ!少なくとも私にはそうとし
か見えないんですよこの話(笑)

 なので初めて読んだ時、ホラーっぽいなあと思った瞬間からもう腰が引けちゃったんですよ。てか、丁度この
頃友人がですね、『サイレントヒル』という誰もいない町で一人さまよいゾンビに襲われ続けるゲームの話を
延々聞かせてくれやがってましてね(にこやかに青筋)もー11巻の内容がそれにダブって見える見える。で、
ものの見事に拒否反応が出来上がってしまったと。あ、原因はつまり友か。書いてて思い出し納得した(笑)

 てことで初読でそんな風に腰が引けてしまったので、それ以来何か確認したいことがある時に必要なとこしか
めくらない巻となってたのです。でも今回久々に通読してみて、勿体ないことしてたかもなあと。改めて見ると、
この巻つくづく戦闘シーンが多彩ですよねえ。

 てか、バトルフィールドの変遷がすさまじい。町→森→水中→地底湖→屋敷→外。でもってこの最中、風の
結界で浮かびながら戦闘したりしてるので、空中も加えてもいいかもしれない。うわーこれもうバトルフィールド
になってないのはアストラルサイドくらいでは?(笑)と結構本気で思ってしまうくらい、次々に様々な状況が描
かれて、しかもその切り抜け方がまた特殊。

 水面を凍らせて足場を作る、とか風の結界でふよふよ浮きながら襲撃待ち、とかは確かここでしか出てない
戦法のような。そして何より、思いっきり忘れてたんですが、籠城戦までやってたんですねこの巻。籠城と言っ
ても建物じゃなくてクレーターの中でだけれど、相手の接近を待ちうけて一匹ずつ迎撃するって戦法、やってた
んですね。スレイヤーズの戦闘って基本的に全員前線に立つじゃないですか(特に2部はそんなイメージがあ
る)なので、この「待ち」の戦法が出てきて目を剥いた。本気でここでしか出てない戦法多いなこの巻!と。いや
でもマジで、スレイヤーズの特殊戦闘が読みたかったら、この巻1冊あれば殆どのものが網羅されてるような
気がする。SPでもちょくちょく変則的な魔法の使用法・手段なんかは出てくるんですが、あっちの方はどちらか
というと「小技」なイメージなんですよね、で、11巻の方は「戦法」っていうイメージ。ガチな戦闘に関する資料
にするならこの巻でしょうねえ。もっと早く読んでりゃよかった……(ぼそり)

 スレの二部の戦闘シーンの特徴はともかくテクニカルかつ集団戦なことだと思うんですが、ある意味一番そ
の印象が強いのがこの巻かもしれないなあと。水中飛行に氷上戦に重ねがけの結界と、パーティメンバーの
能力をリナが上手く引き出して組み合わせて形にするのがこの巻の戦闘。ぶっちゃけ戦力的にはいつもよりか
なり弱いパーティ(つか他の時が強すぎ)なんですが、リナが絶え間なく指示を出してリードすることで、纏まっ
た能力を発揮できてるんですよね。つくづくパワフルじゃなくてテクニカル、限られた戦力をいかに有効に使うか
を見せたシーンの数々だなあと。リナの人使いの巧みさが分かる巻でもあります。

 つか、ガウリイの凄さを見せつける巻でもあるような。だって飛べない人間が自分から「下ろせ!」とか言うか
普通!?そして敵のまっただ中に落下していくか!?読み返してみて、いくら何でもメチャだと思った(笑)そし
て何気に今回、いつも以上にリナへの攻撃を打ち払ってるんだよなあ。結界の中で逃げ場が無かったり、途中
で剣を無くしてしまってたりするので、今回のリナって防御が甘いんですよね。それを存分にカバーしつつ、自
分も負傷してないんですよ今回のガウリイ。何気に物凄い快挙だと思う、これ。保護者!これぞ保護者!(笑)
前に、「ガウリイは一部のリナの負傷っぷりがあまりにひどくて胸を痛めたので、二部では必死に守っている」
説を聞いて超納得したんですが、それが如実に表れてるのがこの巻な気がする(笑)それぐらい何度も守って
ますねえ。何かもう、集中的にかっこいいガウリイが見たかったらこの巻読むことにしよう(笑)

 未だにホラー小説っぽいなあとは思えども、読み返す前と後では全然印象が違いますクリムゾン。こういうこ
とが起こるから、再読って面白い。

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無題
クリムゾンの話楽しく読みました。
ホラー(笑)。たしかにそうですね!新たな視点です。
私は人のいない夕日の街というのに何故か情趣を感じて、どちらかというとノスタルジックなイメージでしたが、そんなほのぼのしたものじゃないですね!確かにサイレントヒルです。

クリムゾンはスレイヤーズで一番好きな巻で、戦法も多彩でわくわくしながら読んだものです。
そして私のガウリイ燃えの原点でもあります。
クリムゾン以前とは動きが違うんですよ。
飛び降りて剣で落ちる方向を変えるとか、もう凄すぎますよね!
蓮葉 2010/01/10(Sun)22:53:54 編集
多彩さに燃える巻
コメントありがとうございます!
仰るとおり、クリムゾンは静かで美しい情景の街が舞台の話なんですよね。それがよりいっそうの哀愁や郷愁を呼び起こす。その筈なんですが、何故かホラーに見えてるという……ほのぼのでなく恐怖がじわじわ染みこんで来るようでして(^_^;)

あと、すごく映像化してほしい巻でもあります。紅く染まった街や水中、地底湖とそこで繰り広げられる多彩な戦法の数々。これはもう純粋にわくわくします。是非に見てみたいなあと!
ガウリイが実際凄い巻ですよね。落下と剣の方向転換のあの動き、あれは久々に読んでみて素でびっくりしました(笑)
二部のガウリイはより人間離れした身体能力をしてると評判ですが、その本領発揮の開始の巻と言えるかもしれません。
ひずみ 2010/01/11(Mon)21:08:23 編集
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